抜釘手術後の検診も無事に終わり、さあまた山に行って来るか!と友達を誘い、
ルートは中央線側から攻めるのがメジャーのようだったが、駅までの舗装路歩きが長いことを理由に、私が考えたのは富士急行線側からの急登ピストンルートであった。
『山と高原地図』を見ても一部道がわかりづらく“上級者むけ”と書かれてあるところもあるが、まあなんとかなるだろう…と思ったのだが、これがとんでもないことに。
前日の土曜日、関東地方は降雪。
都心部は積もらず、まあ雪もほどよく積もってアイゼンも使えて楽しい山歩きになりそうだ!なんて早朝に待ち合わせして友達と語り合う。
中央道の都留インターで下り、宝鉱山という方向へ進む。
登山口に着く頃にはキラキラの朝日が雪を照らしていた。
無料駐車場は50 台は余裕で止められそうな広場。
しかし、登山者は私たちだけで、雪の様子を見に来たドライバーたちが休憩をしに来ていた。
ちなみにトイレは無い。
7時30分、キャンプ場入口から登山スタート。
とにかく青空と白い雪が美しすぎて足が止まる。
途中までは樹脂ステップが作られてコースがわかったが、登るうち雪が深くなり、ルートがわかりづらくなっていく。
2本目の鉄塔の付近ではかなりルートをさまよった。
ずっと角度のある山道。これは噂通りハードな行程だ。
ここで休憩をしたが、ご覧のような状況なので、腰を下ろして休むことが出来ない。
行動食をお腹に入れて先へ。
標高は1000メートルを超えた。するとグッと雪が深くなって来た。
心なしか空模様も淀んでいる。
コースタイムでは3時間で山頂を踏めるはずだったが、スタートして2時間の段階で読みを改めた。
10時20分、地図にも載っている“からかさ岩”というポイントに到着。ここからが上級者向けとなっているルートだ。しっかり休憩しよう。
20分ほど立ったまま休憩し、先へ。
しかし早速道がわからない。
樹林帯の途中てすっかり道を見失ってしまった。
雪も膝上ほどまで積り、一歩間違えると急斜面を滑り落ちることになりかねない。
からかさ岩まで戻り、違う斜面にアタックしてみるも、
空模様も危うくなって来たので、今回はここで
折り返すことにした。
時間はまだ11時。
ランチは下山してからどこかお店に入ることにしよう、ということで、来た道を戻って行く。
しかし、気温が上がり、雪はどんどん溶けていき、
足元は壮絶なぬかるみ地獄と化していた。
緩まった雪はアイゼンも効かず、何度も尻もちをつく。
転びたくないから及び腰でチョビチョビ歩くので、駐車場に着いたのは13時45分になっていた。
アイゼンの泥を落とすような設備もなく、雪解け水でなんとか片付けをして、
都留市内にあるラーメン屋さんへ行き、こってりガッツリラーメンをいただく。
山は舐めてはいけない、と改めて反省した一日となった。