まるで天に昇る龍の道のようだ、と形容されるこの山を知ってからいくつ春を越えただろうか。
もともとは山頂に山城があったそうだが、桜並木は大正天皇の御生誕をお祝いして植樹されたそうだ。
ふもとから山頂まで、このように開花するのはタイミングとしてもわずか1週間ほど。
しかもその日に休日が重なるなんて、ホントに貴重だ。
さらに、お日様と相性の良くない(笑)我々に、こんな晴天が当たるなんて!
もう今年の晴天運は使い果たしてしまったかもしれない(笑)
いつものメンバーで前夜中央高速をひた走り、光城山駐車場に着いたのは早朝5時になろうとする頃。うっすらと明るくなって来た空に浮かびあがってきた北アルプスを見つけ気持ちが昂ぶるが、それを抑えて仮眠をとることに。
しかし半分ほど埋まった駐車場では、歩き始める人々のドアの音が続いた。
「ご来光目当てかな。」
そんな風に思っていた私は、何気なく樹木の隙間から覗く常念岳を二度見。
「モルゲンロートだよ!」
昨夜からまともに寝ていない私達であったが、ピンクに染まる常念岳の大きな姿に眠気が吹っ飛び、このままスタートすることに。
朝5時15分、駐車場を出発。
振り返ると美しく染まった北アルプス。
山道も歩きやすく、地元の方々とおぼしき人たちが爽やかに私達を追い抜いて行った。
今日も安定のプラス写真タイム(笑)
同じようなショットがメモリを埋めていく(笑)
写真を撮りながらだったからか、特に息が上がることもなく、気がつけば6時すぎ、山頂広場に到着していた。
まだ薄暗い広場は桜の写真も逆光気味。
私達はその先の長峰山に向かって進むことにした。
足元にはまだ霜がおりている。
長峰山までの道は車も通れるところもあり、のんびりと尾根歩きを楽しんだ。
舗装路ではなく左側の山道へ。
途中にあるレジャー施設は今日は臨時休業。
光城山から歩くこと約1時間。道標に導かれて長峰山に到着。
青い空に、残雪の白い稜線が美しい。
謎のオブジェ。
展望台から360度見渡す。
鹿島槍ヶ岳くらいまでならわかるんだけど、もっと先の方まで見渡せた。
軽く食事を済ませて光城山まで戻る。
帰りは巻いて行こう、と違うコースを選んだが、南向きのこちらも清々しい空気に満ちていた。
光城山に入ると設置されていたのは“常念ベンチ”。
たしかに目の前にドーンと。
これだけ陽が登ってもまだ気温は0度。でもそんなに寒さを感じない。
透明のボードに描かれた山位同定の看板。
ナイスアイディア(^^)
桜並木は沢山の登山者で賑わっていた。
青い空に映える桜の花を何枚も写真に納め、9時08分、違うコースで下山開始。
計画伐採かな。
急斜面に作られたつづらの道を下りていく。
さくら池、という道標に従って歩く。
9時40分駐車場到着。
最後までキラキラの日差しに守られた楽しい山歩きだった。
さて。予定よりかなり早く下山した私達。
計画していたお風呂屋さんのオープンは11時。
急遽行先を選び直し、そこから約30分ほど車を走らせたところにある[枇杷の湯】というところで汗を流すことにした。
歴史ある浅間温泉郷にあり、歴代の松本城主が訪れたというこの建物は、中に入るだけでも楽しかった。
周りにも古びた温泉宿が散見され、少し歩くと飲用も出来る水場(お湯場)があった。
温泉町を堪能したあと、バイパスまで出てお蕎麦屋さんへ。
なぜここにしたかというと、
客席から今日歩いた山々が見渡せたから!
ご当地山賊焼の付いたお蕎麦セットをいただき、渋滞の始まる前に無事に帰宅したのであった。