モモジリの旅

一回一回が大切な思い出

2018.7.8富士山富士宮コース

西日本豪雨の被害に合われた方々に心からお見舞いを申し上げます。

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2年ぶり8回目の富士登山は、山開き前の富士宮ルートから。

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ハードな日帰り富士登山に同行するのは、
子供のときに登って高山病になった苦しい思い出を払拭したい友人と、
一度は登ってみたい、というデビューの友人との3人。

前日までの大雨で決行するか判断が難しいところだったが、
てんくらの予報を信じて、前日夜に東京駅を出発。
開山前なので富士山スカイライン富士宮表口5合目まで車で上がれるのは嬉しい。
深夜2時、駐車場に到着。
すでに多くの車が停まっている。
私たちは売店の一段下のところに停めることができ、速やかに仮眠をとった。

ぐっすりとはいかなくとも、うつらうつらとしていると車窓からは明るい空の色。
4時30分、起床して準備を始める。
外はジャケットが欲しい寒さ。


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車内でコッペパンと野菜ジュースの朝食をすませ、荷物を整えて売店まで上がるとパラパラと登山客の姿が。
軽く準備運動などをしながら高度順応のため時間調整。

いつもはきっちり1時間取るのだが、今回は仮眠の時間もあったので、少し早めに切り上げてみた。

5時30分、風に飛ばされた小雨が舞う中、登山開始。
しかし登り始めてすぐの公衆トイレに立ち寄る。
売店のより断然キレイ。

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ここからが本格的な登山。
ザレた足元に気をつけながら、ゆっくりと足を進める。
すでに森林限界を超えている。

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6時15分、六合目到着。
雨も上がったのでウエアを脱ぐ。

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日差しも出て見晴らしも良いが、山頂を見上げると怪しげな雲。

身支度を整えて先へ。

気ははやるが急ぐのは厳禁。
滑りやすい足元に気をつけながらゆっくりゆっくり進む、

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7時05分、新七合目到着。
腰と荷物を下ろし、足を休める。

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富士宮コースは登山道に特に変化が無いので、
ただ黙々と進むのみ。
高度も上がって、雲が近づく。

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7時55分、元祖七合目到着。
軽く補給休憩。
宮崎土産の日向夏がうまい。

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ここから少し勾配が急になる。
3000メートルを越え空気もひんやりとして来た。

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8時40分、八合目到着。各山小屋ごとに腰を下ろして休むことを心がける。

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下界はよく見渡せるが、いよいよ雨が本降りに。風も強い。
登山道の途中でレインウエアを着る。

濡れた手袋が指先の感覚を鈍らせていく。

風雨に体力を奪われながら、9時30分、九合目到着。

まだ開いていない小屋のわずかな庇で立ったまま雨風をしのぐ。

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一番こたえたのは寒さだった。
ダウンを着ようにもリュックを下ろすこともはばかられる風雨。
下山するか悩みに悩み、しばらく雨宿りをしたあととりあえず次の小屋まで登ってみることに。

呼吸も浅くなり、ここからはすれ違う人々との挨拶もままならないほど苦しかった。

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歩くうちに空腹に気づく。
ひどかった雨もどうやら上がったようだ。
10時25分、九合五勺に着き、風をしのげる小屋の壁の隅に小さくなって、
行動食をむさぼる。
これで少しは体温も上がるはず。

山頂の空はまだ暗いが、雨が上がったので先へ進む。

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鳥居が近づく。

11時ちょうど、富士山登頂!

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山頂はすでに雲から抜けたようで、日差しは無いものの、明るさが戻っていた。
途中、下山する気持ちに傾いていた分、この登頂はことさら嬉しかった。


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剣ヶ峰を望む神社の横で大休憩。
神社は山開きを前に準備で慌ただしかった。


休憩を終え、11時40分、荷物をデポして剣ヶ峰へ。
雨のおかげか、馬の背の急勾配も歩きやすかった。

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11時55分剣ヶ峰登頂。
それなりに賑わっているがスムーズに記念撮影完了。

日本で一番高いところを堪能し、吉田口のお土産屋さんへ。
ついでにお鉢巡りをしながら行くことに。

アップダウンのある一周約2.6キロを歩くのは体にこたえたが、
お天気も回復して広がる絶景に癒されながら楽しんだ。

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吉田口も、開いている山小屋は1軒だけだったが、本日デビューの友人が目的の山バッチを購入出来たのでミッションコンプリート。

吉田口でお手洗いを済ませて、13時20分、下山を開始する。


この調子だと予想より早く帰れそうだねー、なんて歩きはじめたが、
富士山デビューの友人の足元がおぼつかない。

「呼吸しても空気が入って来ない感じ…。」

頭痛や吐き気は無いと言うので、深呼吸を促しながらペースを下げて進む。
しかしどうも調子が悪くなる一方。

九合目てついに「頭痛いです…。」

お鉢巡りの無理がたたったか、水を飲ませてベンチで横になったりしながら休み休みゆっくりと下山。

同じような登山道なので、
まだかまだか、という状態だったが、いわばこれば富士登山
楽しいだけではないのである。


駐車場に着いたのは16時50分。
標高が下がっても調子が戻らない症状は高山病だったのか未だにわからないが、

帰りの車の中で、
「富士山は人生で一度登ればもういいです…。」という彼の言葉に、

私も少し苦味の残る登山となってしまったが、
もう1人のリベンジ登山の友人は富士山を満喫出来たらしく、

いつかまた、経験を積んだ彼がリベンジしたくなる時が来ることを信じて、渋滞の東名高速を帰路に着いたのだった。