今夏のメインイベントとして予定していたテン泊登山が台風で流れ、悶々と過ごしていたところ、
百名山ハンターの友人が新しくテントを購入したということだったので、
これは是非お供いたしましょう、ということで向かったのはこちら。
鳳凰三山はいくつかコースがあるので、テン泊装備を背負って登るにはどこかいいのか、かなり悩んだ。
いずれのコースも一長一短。
しかし決め手となったのは、テン場をベースにして空身で縦走するなら、
こちらの方が距離が短いだろう、という視点から鳳凰小屋泊でドンドコ沢コースに挑戦することに。
前夜自宅まで迎えに来てもらい、中央道をひた走り、韮崎で高速を降りる。
国道から山道に入ると噂通り舗装が崩れているところがあったが、見かけによらず4WDの可愛いクルマが頑張ってくれた(°▽°)
深夜2時ころ駐車場に着き、仮眠を取って朝4時30分登山スタート。
真っ暗すぎて登山口がわからなかったが、
少し歩いたらすぐ温泉宿が見えた。
宿の正面に水場と登山ポストもあり(自動販売機も)、
水を補給し、届けを出す。
林道のような道を歩いていくと、大きな工事現場に出た。
崩落した斜面の修復をしているようだ。
若干迂回して進んでいく。
樹林の中は赤い印や道標があり、探しながら進んでいく。
しかし。
歩き始めて約1時間経ったところで道に迷ってしまった。
ほかの登山者のあとを進んでいたら、どうやらみんな足が止まっている。
【山と高原地図】を見ると、地図通りに進んでいると思うのだが、急な斜面に付いた踏み跡が怪しく交錯している。
行ったり来たりしながら30分ほど留まって、
どうやら左手の沢を越えたところに道があるらしいことがほかの登山者のリサーチでわかり、
そちらに進む。
沢を渡渉したらすぐわかりやすい道標が。
あれー?
こちらが本道でしょ?
どこで間違えたんだろう?
(川沿いルートとドンドコ沢ルートは別物か?)
まあ、とりあえず正規のルートに戻ったので、気を取り直して先へ。
大幅に遅れてしまったが最初のポイント南精進が滝を目指して歩くも、評判通りのきつい斜面。
重い荷物にバランスを崩されながらも慎重に進んで行くと、
やっと南精進が滝?に到着。
お腹も空いたので荷物を降ろして補給タイム。
汗で身体が冷えていくので上着を羽織る。
さあ、ここからは滝をひとつひとつクリアしながら登って行くから楽しみだね!と気持ちも新たに休憩終了。
すると、この先の道標にまだ【南精進が滝】の表示が。
どうやら先ほどの滝は違ったらしい(-。-;
さらに30分ほど歩いてやっと本物の南精進が滝に到着。
いやあ、大きくて迫力がある!
荷物を降ろして写真撮影。
もう、何かあるとすぐ荷物を降ろして休みたい(笑)
続いて目指すのは鳳凰の滝分岐。
引き続き急登を黙々と登る。
相変わらずの樹林帯の中歩くこと45分、鳳凰の滝分岐に到着。
滝を見るにはここからさらに入っていかなくてはならないので、疲労度から私たちは行くのをやめた。
次の目標白糸の滝に向けてまた斜面と格闘。
すると、登山道を大きくえぐった崩落場所が出て来た。
幅15メートルくらいが崩落しているので、斜面を上部に迂回する。
角度が急な上、迂回路も歩くそばから土が削れて行くような脆い地面に緊張する。
それにしても今回のこのコースでは崩落が激しくて、驚くほどだ。
大きく崩れた斜面だけでなく、登山道の段差も土が流れてしまうため根っこだけになっていたり、段差が1メートルくらいになっていたりする。
そんなところを18キロの荷物を背負ってよじ登るのだから、厳しさは想像に難くない。
10時10分白糸の滝到着。
あまりの疲労具合に写真を撮るのを失念。
滝見物の人が増えて来たので先へ進む。
それにしても、牛歩のせいか歩いても歩いても高度が上がらない。
ちゃんと小屋にたどり着けるのだろうか?
だからといってここから引き返すわけにもいかないのでひたすら足を動かす。
(キツい山を歩いているといつもこの思考に陥る)
次の目標までまだまだ続く樹林帯急登。
撮る写真が変わりばえしないのでこんなものを撮ってみた。
コースタイム1時間の予定が、まさかの40分で五色滝に到着。
ちょっと嬉しくて荷物を降ろして友人を滝壺に誘う。
近くまで行くとさらに迫力がある。
よし、ゴールの鳳凰小屋まであと1時間!
長めに休んで補給もする。
「写真撮影の時間もコースタイムに含まれるんだよ(笑)」
そんな感じで小屋を目指して最後のひと絞り。
空が近づいているのがわかるとパワーも再び湧いて来る。
会いたかったオベリスクの姿を確認したころ、山道は平坦なところに出た。
箱庭のようなそこは、地蔵岳、観音岳に囲まれたカールのような場所で、
沢も流れて穏やかで静かな場所だった。
12時30分、鳳凰小屋到着。
テント場の受付も数人並んでいる。
今日は混むので小屋のスタッフの指示に合わせてテントを張ってくれ、とのこと。
風も吹かないはずだから針縄も張らないでくれ、とのことで、お隣さんともピタッと並んだ展張となったが、
形が整ったところで軽食とする。
私はもちろんビール(笑)
今日はこの後休憩してから地蔵岳を往復する予定。
日差しは強かったが標高のためかそんなに暑くないテントの中でお昼寝をした。