モモジリの旅

一回一回が大切な思い出

2017.7.17巻機山

前回の登山から一ヶ月開いてしまった。
何とかしてこの三連休のうちにどこかに登りたいと思い、声をかけたら、
海の日だけどいつもの2人が登れることに。
今月末に予定しているテント泊を前に、しっかり登りたいという意見もふまえ、選んだお山はこちら。



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しかし、季節はまだまだ梅雨の不安定さ。
寸前まで巻機山の天気予報は17日だけC判定だった。
行き先を変更する可能性も含めて、週末ははドキドキと過ごした。
しかし、前日の昼近くになってやっと、予報が快方に向かう。
行き先が定まった。




巻機山新潟県群馬県にまたがる日本百名山
最寄りの高速インターは関越道の塩沢石打である。
渋滞も考慮して、今回は初の試みとして、
終電で取手駅集合とし、深夜の関越道をひた走った。

塩沢石打と言えば、スキーのメッカ。
私たちは食料や水は現地で調達することにしていたのだが、
朝4時ころインターをおり、ナビの指示するまま進むと、全くコンビニがある気配が無い。

登山口分岐である清水集落の近くまで来て焦って検索をし、
インター近くのコンビニまで引き返すことに。

寝静まった田舎町にこうこうと輝くコンビニの看板が、本当にオアシスに見えた(笑)。


そこで食料などを買い込んだところで、急な強い雨
雨雲レーダーを確認しようにも電波状態が悪くよくわからない。
このままの雨なら中止して引き返すところだが、どうやら雨はすぐにやんだ。
今日の午前中はずっとこんな感じなのだろうな、と思った。

とりあえず前進して登山口である桜坂駐車場へ向かう。
雨足は強くなったり弱くなったり。

でも、西の空が明るく、雲の流れも早かったので、
予報通り昼ごろから天気は回復すると判断し、
朝5時15分、登山を開始。
この頃には、雨はほとんど止んでいた。


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巻機山は、8合目近くになるまでほぼ樹林帯ということだったので、
ガスの中でも気にならなかった。

むしろ、湿った空気から感じる夏の山の匂いや、
雨露をまとった植物たちの瑞々しい輝きが、
私たちを歓迎してくれているようだった。

ぬかるみに気をつけながら黙々と歩き続ける。
歩き始めて1時間標高約1000メートルの5合目に到着。
軽く休憩。
遠くに残雪とその下から流れる滝を見て取れた。


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この辺りで再び雨に追われる。
樹林帯の中豊かな緑が雨から私たちを守ってくれ、気がつくと雨は止んでいた。


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5合目から6合目の間の樹林帯では、
遅咲きのシャクナゲや、
ギンリョウソウの群生地もあった。
それから、見事なこちらの方も。


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7合目は、少し開けたガレ場、そして背丈の低い樹林帯を進むと

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開けた8合目に到着。

ここに来て初めてしっかりと階段などが整備されているエリアに。

「なんでここだけ階段とかあるんだろうね?」

「多分ガスが無ければ絶景なんだと思うよ(笑)」


見渡すクマザサの中にポツポツとニッコウキスゲ
深い緑によく映える。
他にも名前のわからない花もけっこう咲いていた。


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そこからツヅラの道を再び黙々と進む。
地図の通りだ。

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ここが何故“ニセ巻機”と呼ばれるかというと、
麓から本当の山頂は奥まっていて見えず、この9合目が山頂のように見えるかららしい。

山頂へはさらに1時間ほど歩く。
ガスが無ければ(笑)、ここから巻機山山頂もはっきり見えたのだろう(°▽°)


ここから木道が新しく整備され、結構な距離を下っていくと、
避難小屋到着。

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目の前には大きな残雪。
そして、やっと目標となる巻機山が一瞬顔を見せてくれた。

ここでお手洗いを拝借。
外のトイレは古典的、中のトイレはバイオ式だった。


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軽く休憩し、9時20分山頂へ向けてラストスパート。


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9時50分山頂?到着。予定より40分早くたどり着くことが出来た。
山頂の標はあるが、本当の最高地点はここからさらに10分ほど牛が岳方面に進んだところにあった。

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もう一度必ず来ることを誓ってケルンに石を積んだ。

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山頂を彩る花々に癒されながら下山。
山頂は強風だったので、避難小屋で休憩を取ることに。
このころには、ガスが一瞬晴れることも多くなり、

歩いて来た道のりを見渡すことが出来た。

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(え?あの道をまた登って行くの?(^^;;)



11時ころになると、登山者も増え、多くの人たちが避難小屋の前でランチを楽しんでいた。
私たちもエネルギーのチャージを終えると、その人たちに場所を譲って下山を始めた。

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9合目を過ぎ井戸尾根に入ると、ガスがサーっと晴れた。

絶景である。
左右の斜面の岩場がのぞく斜面の緑と白のコントラストも壮大で美しい。

日差しも強くなり慌てて日焼け止めを塗る。

振り返るたびにその大きさに驚きの声しか出ない。

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登りではガスの中だった7合目は、こんな景色だった。

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樹林帯も、ガスが晴れるとこんなにも力強いエネルギーに満ちていた。

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しかし、ぬかるんだ足元と、のぼせるほどの気温のせいか
なかなか下山のスピードが上がらない。

いつもより多く休憩をとり、足を休ませながら、
14時20分、駐車場に到着した。

駐車場横にある水場で、思い切り顔を洗った時の爽快感!
男子だったら裸になって水浴びしたくなるような、
激しい暑さに苦しんだ下山だった。

下山しながらどんどんガスが晴れていき、
雄大巻機山の山容が明らかになるにつれ、

当初はガスの中の残念な登山と思いきや、
最初からこの山の姿を見てしまったら、そのスケールの大きさに、気持ちが萎えてしまったかもしれないな、と思った手強い百名山だった。