7月下旬濃厚接触者となり、今夏の大きな登山計画が飛んでしまった。
そんなウサを晴らすべく出かけたのは天空のビーチと例えられるこちら。
平日の未明、自家用車で中央道をひた走る。
目的地は尾白川渓谷駐車場。
その手前の道の駅で南アルプスの天然水を補給する。
駐車場に着き、カレーパンで朝ごはん。
6時30分歩き始める。
登山口には有名な百名山の名前が。
登山ポストもあり。私はネットで提出。
実は今回もTV番組で我が押しが登った山で、そのままルートをなぞる。
日向山分岐をスルーすると、すぐに駒ヶ岳神社があり、お参りをして神社の左手を進むと吊橋。
渓谷を渡って反対側へ。
甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根はここから始まるのかー、と感慨深く文字を見つめ、私は千ケ淵へ向けて河原を進む。
すると5分ほどで到着。
滝のさざめきとともに澄んだ水が深くたゆたわっている。
しかしまだ日差しが届かず、ひんやりとした薄暗さは一層の山深さを感じさせた。
来た道を戻り、7時05分日向山へ入る。
南アルプスとはいえ、標高が低いので気温は高くもう汗が噴き出てくる。
この辺はまだ余裕があった。
しかし、30度を超える暑さの中、斜面と向き合っていると異常なほどの汗が全身から吹き出し、体が動かなくなってくる。
これは、自宅待機の期間中家の中で何もせずにゴロゴロしていたツケが回ってきたのか。
今回はクエン酸と経口内服液を持参したので早々に飲み始める。
林道を一度渡り、さらに道標に従って登り続け、
コースタイムを上回り、8時10分矢立石駐車場に到着。
すでにヘトヘト。
予習した通り、尾白川渓谷駐車場から矢立石駐車場までが一番キツい斜面であった。
5分ほど休憩し、10/0と札がかけられた登山口をスタートする。
ここからは少し緩やかになるのかなー。
たしかに道は明瞭で登りやすかったが、なんだか非常に疲れている。
1合目、2合目がなかなか現れず、モチベーションが下がってしまった。
しかし絶好の登山日和。木漏れ日がキラキラと地面を照らし…。
でも暑い(笑)
そんな中唯一の眺望!
はい!頑張ります!
3合目を過ぎ、道幅がタイトになって来た。
途中、ベンチなどが無いため、大きな石に腰をかけ補給休憩をとる。
ゼリーが喉ごしよく入るが、だんだん甘ったるく感じで来た。
6合目を過ぎると熊笹が深くなって来た。
あまりの疲労度に気が遠くなっていたが、着実に空は近づいて来ているので、ただひたすらに足を動かした。
10時9合目到着。雨水計を過ぎると
山頂を示す分岐があり、
小さな広場に山頂標。三角点もありここが山頂なのだろう。
しかしこの山の本領はこの先なのだ。
地面もなんだか変わってきた。
まるで砂防林のような木々の間を抜けると
「ひゃっほーーーー!!」
思わず声が出てしまう絶景だった。
あんなにヘロヘロだった自分はどこへ行ったのか(笑)
10時10分到着。まだ先客が一組しかいなくて、天空のビーチを独り占めした気分だった。
同じく南アルプスの地蔵岳オベリスクに通じる花崗岩の変わったオブジェを堪能し、
蟻地獄のような砂の斜面に肝を冷やし、
八ヶ岳を見渡せる日陰に腰を下ろしてお昼ごはんを食べる。
そうしているうちに続々と登山者が登って来た。
それにしても、ここはずっと居たい山頂だった。
帰りたくなかったなー(笑)
しかしこの後の温泉と帰宅までの長距離運転を思い出し、10時40分渋々下山することに。
↓登り途中で休憩した岩(笑)
いつもながら下山はサクサクで、約1時間で矢立石駐車場到着。
さらに約40分で尾白川登山口まで無事に下山することが出来た。
すると、キャンプ場が近いこともあるがなんだか賑やかな雰囲気。
そうだ、日差しが入って来たからもう一度千ケ淵へ行ってみよう、と吊橋の方へ。
すると渓谷が涼を求める多くの人たちで賑わっていた。
エメラルドグリーンが光りをたたえ、まさにこちらも絶景だった。
全身汗ビチョの私も川に飛び込みたかったが、
顔を洗うだけにとどめ、
渓谷の涼の恩恵を受けた。
12時45分駐車場到着。
売店で山バッヂとサイダーを購入し、お手洗いを済ませて早々に温泉へ。
一番近い尾白の湯は定休日だったので30分ほど車を走らせてむかわの湯へ。
気持ちよく汗を流して帰宅の途につく。
首都高4号線が渋滞していたが、なんとか無事に家に辿りついたのであった。