百名山ハンターではないが、関東から離れた山の中で行ってみたいと思っていた山だった。
雨のため1週間予定をずらし、夜行バスで名古屋入り。
朝5時半の空はこんな感じだった。
ここから東海道線で米原方面に乗り、約1時間。少し頭をのぞかせたその山は山頂まではっきりと見えた。
7時15分近江長岡駅到着。ここで降りた数人は行き先が同じだろうか。
駅前はすぐ住居か立ち並び、その他には何もなかった。
7時35分のバスを並んで待つ。
さらにトコトコバスで25分。
ようこそ伊吹山へ!
もともとスキー場として栄えたところであり、クローズした後もゴンドラは数年前まで営業していた上野口登山口。
自家用車用の広い駐車場は無いが、個人経営の駐車場が点在しているらしい。
お手洗いもあり、神社の境内をお借りして身支度を整える。
神社のすぐ横から歩き始めるが、私は事前に調べた湧水【ケカチの水】を汲むため少し先へ。
登山口のすぐ下に豊富な水量。
生水での飲用は自己責任。
8時17分登山スタート。
登り始めは樹林帯。このところの雨のせいか、石の露出した斜面は滑って危険。
(現にこの日の午後、ここで骨折救助事案が発生したらしい。)
↑本当はたくさんの登山者が列をなして歩いていた。
さすが百名山。
伝説も数々残されている。
8時44分一合目到着。
おかしいな、雲が低い。
ところで。
夜行バスを利用した今回、朝ごはんは名古屋に着いたらコンビニで買おうと思っていた。
しかし。
時間が早くて営業していなかったため、空腹のままここまで来ていた。
行動食のお菓子類はあるものの、このままではもたないと思い、一合目の山小屋で何か食べようと思っていた。
食事の提供をしている小屋は2軒あったが私の心を引いたのはこちら。
カフェのようなラインナップの中、ホットサンド(ハーフ)というのがちょうどよく思えた。
軒先のベンチに腰掛け、やっと朝食。
お店のオーナーの女性は今日の空模様を見て、「このくらいの方が暑くなくていいわよ」とおっしゃっていた。
トマトとチキンの温かいサンドイッチで心とお腹が満たされて、8時57分最スタート。
ゲレンデの横を時々振り返りながら登って行く。
9時14分二合目。
なかなかの斜面である。
空が開けたと思ったら
9時48分三合目到着。すっかり雲の中。
ゴンドラの終着駅があるここが登山道最後のお手洗い。
拝借してお菓子を少し食べる。
スキー場の営業を終えた今、この辺りは柵で囲われ高山植物の広場となっている。
ゲレンデをさらに登ると10時10分“ぬりかべ”の四合目。
ここもゲレンデだったのかな、という広い登山道を歩くと
10時21分五合目到着。
ここまでがスキー場だったのかな。
ベンチやテーブルが設置され、山小屋(営業していない)もあって広い休憩場所だった。
ここから富士山のように山頂までツヅラに切られた斜面を登って行くのだが。
いや、逆に山頂が見えない方が、集中して歩けるかも(笑)
そう心の中で納得させながら六合目避難小屋通過。
獣の匂いがする。鹿がいるみたいだ。
七合目の看板は見逃したが、ちょっとしたスペースを見つけて腰をおろし休む。
持って来たぶどうのみずみずしさが嬉しい。
このあたりから足元は岩のガレ場となっている。石を落とさないようストック使いにも気を配る。
11時28分八合目到着。
ここはベンチが置かれた休憩場所になっていたが、当然大混雑。
私はさっき休んだので、そのまま先へ。
入山料を払った時にもらった地図のコースタイムでは、ここから山頂まで30分とのこと。
最後のひと登りがキツいのよ💦
霧の向こうに稜線が見え、
分岐の案内板を見つけると山頂はまもなく。
獣よけの柵をぬけると
11時54山頂到着ー!
そしてこの青空!!!
伊吹山は山頂まで車で上がれるので、山小屋もたくさんあって賑わっていた。
私はとりあえず山頂をぐるっと歩いてみた。
三角点ゲット。
ほこらのあたりにはアマチュア無線の長いアンテナ。
雲海を見下ろせるところを見つけて、イスを出し休憩。
雲の上の絶景に感動し、全然お腹が減らなかったので、山頂グルメはやめてバナナで補給。
ブンブン飛んでるな、と思ったらこんな大きなてんとう虫。
ふと気づくとガスが上がって来ていた。
山小屋で山バッヂを買おうとするとその種類の豊富さに選びきれない(笑)
イノシシの背に乗ったヤマトタケルノミコト、というのもあったけど、やはり【日本百名山】というのは入ってほしいし…
と迷っていたら、今見頃のキンバイソウがモチーフになったバッヂを発見。決定(笑)
ガスがかかると風も冷たく感じる。
ソフトクリームも食べないで12時45分下山を開始する。
今日も夜行バスまで時間あるので、もっと山頂でゆっくりしてもよかったがまあいいだろう。
下山は登り客とのすれ違いで渋滞したので、結果オーライだ。
途中ガスがぬけるとこんな景色。
よく探せば鹿もいたのかも。
下山は山のふもとを見下ろしながら歩けるのでさらに気持ちが良かった。
二合目を過ぎるころには、さすがにお腹が空いてきた。
登山口にはお店はなかったから、一合目で食べよう。
どうする?もう一軒の方でうどんでも?
結局同じカフェで同じサンドイッチを(笑)
伊吹山牛乳も添えて。
山頂からの景色を心配してくれたオーナーに、
雲が晴れて雲海と絶景を楽しめました、と報告した。
食べながら帰りのバスの時間を確認すると、15時20分に間に合いそうだ。
登山口までの濡れた斜面を慎重に下る。朝よりぬかるんでいた。
15時02分無事下山。
お手洗いを済ませ、神社の鳥居の下に造られた?放水の靴洗い場で、ぬかるみで付いた泥を落とす。
ありがたや。
本当は登山口近くにあるジョイいぶきの薬草風呂でさっぱりしたいところだったが、
何せ今夜のバスは22時25分発。
それまで時間を潰せるところ…と考えて探した、名古屋駅の一駅隣、名鉄山王駅近くにある【喜多の湯】というスーパー銭湯♨️へ向かった。
お風呂で汗を流し、サウナで整って、名古屋からの帰路に着いたのであった。
追伸。
晴れていたら…(笑)