山中湖畔をドライブしていると、道志みちの出口あたりの歩きたくなるような稜線が目に入る。
そんなに高くない山、名前は鉄砲木ノ頭(テッポウギノアタマ)という。
自家用車利用じゃないとなかなか行けない山、と認識していたがこの度キャンプを絡めて歩くことが出来た。
多くの人々は山中湖側の三国山ハイキングコースを利用し周回することが多いようだったが今回私はちょっと変わったコースでアプローチ。
ここから静岡県と山梨県の県境にある明神峠に向けて、季節限定のバスが運行されているのだ。
しかもそのバスは朝の2本のみ。
帰りの便は無い。
私は8時10分の便に乗るべく、始発御殿場行きの小田急ロマンスカーに乗って向かった。
聞いたことも無い駅だったけれど、明神峠行きのバスは大行列で臨時便も出たほど。
約25分ほどで明神峠到着。ほとんどの人が降りたのか、この賑わい。
みんな私と同じ方向へ行くのか?と若干焦りつつ、私はもう少し先の、簡易トイレの置かれた登山道入口へ。
車道に平行したコースは時折車の走行音が聞こえたが、
恐れていた団体様は違う方向へ向かったようだ。
静かな新緑の光の中、緩やかな道を歩いていく。
約20分ほど歩いた午前9時04分、車道を渡る。
まだ新緑のトンネルは続いたが、ふと開ける場所に出た。
丹沢方面がよく見渡せた。
また樹林の中へ戻ると
9時45分三国山到着。
眺望は無いが、鳥の鳴き声と樹木のさざめきしかしない静かな森の中は新しいエネルギーに満ち満ちていた。
5分ほど腰を下ろして休憩し、鉄砲木ノ頭に向かって下って行く。
10時ちょうど、三国峠を通過。
さらに新緑のトンネルを歩いていると、
おお!これはまさに私が歩きたかった稜線では?
振り返ると山中湖と…(笑)。
山頂まで一本道をまっすぐ登って行く。
山頂直下の、空に向かって歩く感じが大好きだ。
10時17分鉄砲木ノ頭(明神岳)到着。
ふもとから見上げた形の通り、富士山の見晴らしが素晴らしい。
雲がなければなおのこと(笑)。
私は三国山方面から来たが、山中湖の方から登るパノラマコースも人気で、何人かのグループが休憩をしていた。
山頂にある諏訪神社奥社は工事中のようだった。
ここでのんびりするのも気持ちよかっただろうと後ろ髪をひかれつつ、先へ。
道はさらに続く新緑のトンネル。
広くて歩きやすい森の道だったけれど、ほとんど誰とも会わない静かな登山道だった。
途中、山中湖方面へ下る道をいくつか通過し、
いよいよ高指山へ。
紅いドウダンツツジ?が鮮やかに目につく。
11時35分、高指山到着。
山中湖を見下ろせる木陰で休憩。
鉄砲木ノ頭からの約70分の縦走がなかなかの長さでお腹も空いた。
さて。
今日の行程はここで下山して終わり。
その後の交通機関などどうするのかというと、
実は高指山登山口まで家人が車で迎えに来てくれる手筈なのだ。
そしてそのあと、道志村のキャンプ場でキャンプをするのだ。
そういうことでもないと、なかなか登れないルートだった。
家人との待ち合わせは12時30分。
正午の鐘が鳴る前に下山を開始する。
山頂直下こそザレた急な斜面だったが、すぐに気持ち良い別荘地のハイキングコースへ。
12時20分、登山口到着。
目の前は元テニスコートを利用したキャンプ場。
無事に合流して、石割の湯で汗を流し、美味しいビールでキャンプを楽しんだのであった。