日帰りするなら大月まで、と勝手に決めていた私は、この山について完全にノーマークだった。
新しい山仲間と富士山の絶景を楽しむならどこがいいかな、と考えていてたどり着いたこちらの山に、初めてアタック。
乗換アプリで検索すると、実は奥多摩よりアクセスしやすいらしいことがわかり、
急に中央本線沿線の山に興味が湧いてきた私。
この日はもともと単独で別のお山に行く予定だったのを変更して、始発から2本目の電車で初狩駅へ向かう。
ところが、
もともと決めていたお山へのアクセスと混乱してしまい、せっかく乗った中央線を立川駅で下車してしまう(・・;)
30分くらい到着が遅れることになってしまった。
(単独でよかった💦)
立川駅始発の大月行き電車でコトコト揺られ約1時間。
ボックスシートの足元にヒーターは無く、体がどんどん冷えてくる。
そして、
いつもなら感じない空腹が居眠りを妨げる。
結局、大きな乗換時間をお蕎麦屋さんで費やし、体もお腹も落ち着いてスタートすることができた。
↑大月駅のお蕎麦屋さんにて。
↓初狩駅はシンプルです。
情報通り、駅から登山口までは細やかに道標があり迷うことは無い。
駅から歩いて20分、簡易トイレのある登山口に到着。
ここまでの林道の轍は残雪で凍っていた。
男坂女坂コースの雑木林を進む。隠れ氷に足元を何度かすくわれる。
男坂女坂の分岐点に到着。
特に険しい鎖場などは無い、という情報を頼りに男坂を進む。
うむ。
たしかに男坂で正解。
だって、これくらいの斜面が続く急登なんて珍しくもないもの。
ストックを使わずに一歩一歩進む。
女坂との合流地点を過ぎると
登山口から約1時間、高川山山頂!
思いのほか賑わっている。
360度の眺望は素晴らしい。
しかし、気温があるせいか富士山は霞んでいた。
春も近い。
大月駅で食べたお蕎麦のおかげでお腹も満たされているので、5分ほど絶景を楽しんだあと先へ。
山頂直下は急でもあり凍結もしていて、かなり手こずった。
ここからは尾根道を下るだけ…と思っていたけど甘かった。
ただでさえ急な斜面に、凍結だけでなくぬかるみが容赦なく襲い、
なかなか思うように下ることが出来ない。
尻餅つくことを恐れ、時には四つん這いになりながら、
この滑りやすい急斜面をやり過ごした。
しかし。
今の時期、アイゼンを装着するタイミングについてはいつも頭を悩ませる。
この日も、凍結した斜面が現れたが、
ほんの10メートルほどだったので気合いで下ろう!と足を運んだ途端、
ツルッ!
右半身強打(笑)。
横着してはいけません(^^;)
ズボンの着替えがなかったので、
雪で泥を払い落としてあとは乾けばなんとか電車に乗れる状況に。
とりあえずケガにならず良かった。
小さいけれど急なアップダウンを何度も繰り返し、
約2時間後おむすび(むすび)山到着。
ここは太平洋戦争末期、首都に攻め入る戦闘機をいち早く察知して報告するという役割を担った場所。
建物はすでに無いが、
ここで戦闘機の音を聞き分けていたという穴の跡は残っている。
大月の町を見下ろしながら、ベンチに座りしばし休憩。
大月駅までの道のりと時刻表を確認し、下山。
くねくねと続く道はまだ油断ならない。
7分ほどで登山口の民家に到着。
あとは道標に従い大月駅へ。
午後になり気温も上がってのどかな雰囲気の中、無事に下山出来たことを感謝して、
高尾行きの電車を待ったのであった。