冬は大好きな低山の季節。
高尾、奥多摩、秩父、丹沢…と電車で日帰り出来るエリアを順番に巡りたい。
順番だと今回は中央線エリアだ。
どうせなら富士山が見えるところがいいな、と地図を広げて思いあたったのがこちら。
中央線大月の手前、扇山や百蔵山の奥にある山。
電車からは見えず、アクセスが悪いためか知名度はそんなに無い気がする。
というか、権現山って全国にたくさんありすぎ(笑)
さて、今回は往復でバスを使うため、まずは時刻表と睨めっこ。
本数が少ない上、冬季ダイヤとなってかなりスケジュールが絞られる。
一番メジャーな浅川峠からのコースだと時間が余ってしまう感じ。
いろいろ考えた結果、
猿橋駅8時28分発の上和田行きバスで富岡バス停から長尾根で山頂にアプローチし、
帰りは上野原と奥多摩を繋ぐ道路の初戸バス停(15時42分)に下りるルートに決定。
帰りは次のバスまで1時間以上開くので間に合いたいところだ。
猿橋駅では、8時23分に浅川峠行きのバスも出るので間違えないよう注意。
富岡バス停を9時にスターとし、集落を登っていく。
道標は細かく設置されていた。
民家の横を抜けて山道へ。ここまで約15分。
意外と踏み跡があるな…と思って歩いると
道に迷った!
熊笹が生えていないところが登山道なのだろう、と思って進んだら行き止まり。
藪漕ぎがあった、というレポートも読んだので、アプリを見ながら藪に突入するが
無理!!
開始早々の撤退を頭に浮かべながら来た道を戻ると
薮の中に踏み跡発見。
ルートに戻れたようだ。
ここからはほぼ迷うことなく進むことが出来た。
しかし、誰にも会わないマイナールートでもしっかり歩けたのは、この季節ならではの落葉による明るさのおかげであろう。
駒宮からの合流地点9時57分通過。
膝まで埋まるほどの落ち葉を、隠れた根っこや石に気をつけながらラッセルして進む。
ズルズル滑る斜面と格闘し、稜線に出たか、と思ったらまだまだ(笑)
トウミ、というピークのある穏やかな稜線で呼吸を整える。
再びツヅラに切られた急な斜面に向かう。
標高が上がって来るとツヅラでも角度が急になり、ズルズルと滑ってしまう。
しかし、樹林の間からずっときれいな富士山が見守ってくれたので頑張れた。
山登りしていて、てっぺんが近づくと見えるこの景色が大好きだ(笑)
権現山と麻生山を結ぶ稜線に11時50分到着。
コースタイムをかなりオーバーしているが、自分の予想とほぼ同じ。
右手に富士山を見ながら、権現山へ向かう。
アップダウンはあるが明るくて気持ちいい稜線歩き。
北側斜面にはいつかの雪が残っていた。
ルートの先に山の影が見える。
これが権現山かな?というピークを3つくらい越えた(笑)
浅川峠からの合流地点を過ぎ、
急な斜面を登ると
12時45分権現山山頂到着!
正午を過ぎ雲がまとわりつき始めたところだったがなんとか秀麗なお姿を拝むことが出来た。
山頂は無線を楽しむ人が1人と2人組の登山者のみ。
イスを広げて静かにランチ休憩をとった。
自分の計画では13時30分下山開始としていたが、このところの体力ダウンを鑑み、13時10分に下山を開始する。
まずは山頂直下にある王勢龍神社奥社までの急な斜面。
トタンの小屋の中には神様らしいお姿は見つけられなかったが、無事を祈って手を合わせる。
この階段は大きな岩を削って作られたものだそう。
分岐の雨降山まで稜線が続く。
自転車の轍も見受けられた。
目印の鉄塔が現れたらそこは雨降山分岐。
13時42分。
バスの時刻まで2時間で下りられるか?
北側の暗い杉林に向かって下って行く。
振り返るとこんな感じ。
北側だったので凍結していたら歩きづらいな、と思ったが心配ご無用。
杉林ということもあって落ち葉も少なく、ツヅラの斜面は意外と歩きやすかった。
しかし、踏み跡が落ち葉に埋もれた急斜面もあり、緊張は解けない。
樹林の向こうに集落が見えて時計を確認すると14時27分。
なんとかバスに乗れそうかな?
樹林が開け、伐採された斜面に出る。
ここも急斜面に道が切られていてスリル満点。
なんとか山の麓まで下りて来ることが出来た。
橋を渡って民家の間をすり抜け
初戸のバス停に着いたのは15時05分。
なんとか間に合った。よかった。
想像より歩きやすかった北尾根だったけれど、
眺望もない樹林帯のツヅラ斜面は登りだったら心がポッキリ折れてしまっただろうな(笑)
追伸
この日ドライブで奥多摩方面を走っていた家人から“拾っていこうか?”とのLINE。
確認の電話をするとすぐ近くにいたというサプライズ👍
帰りは優雅にマイカーで帰宅出来たのでありました。