術後の夜は全身麻酔からの気だるさでゆっくり眠れるかと思いきや、
足はもちろん、点滴やらドレーンやらによる体の不自由さで寝返りが打てず、
腰がとても重だるくて、眠れる状態ではなかった。
覚悟していたけれど、やはりつらい。
手術した方の痛みは薬によって抑えられているのか、すっかり紛れている。
あとは、空腹(笑)。
麻酔がきれて内臓が動き始めてから、水分補給を許可され、お茶をぐびぐび飲んだが、夜は長かった。
それでも断続的に眠りに落ち、やっと外が明るくなってきた。
出勤したのか、担当医の先生が様子を見に来られた。
午前8時、待ちに待った朝食。
食パンにピーナツペースト、
温野菜、チリビーンズ、牛乳。
味付けはしっかりしていて、ガツガツ平らげてしまった(笑)
食後には痛み止めの錠剤が処方された。
全く尿意を感じないのは、尿道管から自動的に排出されるかららしい。
回収に来た時に見たら、結構溜まっていたので、不思議だ。
尿道管の不快感は全く感じなかったので、普段割と頻繁にトイレに行く私は“楽チンだな”なんて思ったが、
看護師さんから、「午前中に尿道管を外しますねー。」と言われたので、
やはり外す方がいいのだろう。
今日も冬らしい空。
明るいベッドの上でまどろんでいると、看護師さんが尿道管を外しにきてくれた。
合わせて着替えと清拭も行った。
尿道管を外す時は、一瞬ニュルッと感じたが、思っていたほどの不快感ではなかった。
術後着せられていた検査着から、普通の寝間着に着替える。
包帯でぐるぐる巻きの太さのため、サイズは1つ上。
下半身と背中は看護師さんに拭いてもらう。
上半身は自分で拭く。
山小屋にいると思えばシャワーに入れないことなど全く問題ない(笑)
合わせて、車椅子への移動の練習をする。
手術をした足は、両手で支えないとまだ持ち上がらないが、
片足と両手でバランスを取って、無事移動完了。
「おトイレ行きたくなったら教えて下さいね。」
まだ車椅子に慣れないので、行き帰りは介助してくれるらしい。
そうこうしているとお昼ご飯の時間。
ハンバーグにサラダ、ヨーグルトにご飯。
動いてないのにモリモリ食べた。
尿道管を外してからの最初のお手洗いは、看護師さんが立ち会う、とのことで、
尿意はなかったが、点滴が始まる前にお手洗いへ。
さすがに動かすと痛みを感じるが、便座と車椅子との移動も問題無く出来た。
尿も通常通り出たので、安心した。
抗生剤の点滴は、朝から午後の間は空いていたが、2時頃からまた行われた。
3時頃うとうとしていると、リハビリの先生が来てくれた。
手術と現在の様子を聞かれる。
そして装具を外し、さするように太ももをマッサージ。
これが、リハビリの第一歩か。
緊張でこわばっていた右足がほぐれていく。
さらに足首を曲げるストレッチ、
そして膝も前後左右に曲げ伸ばし。
(これはまだ痛かった💦)
30分ほど受け、「初日でこれだけ動かせれば合格ですよ。」とお褒めの言葉。
安心して午後の時間を過ごした。
夕方、持ち込んだポットにお湯を入れるため、談話室(デイルーム)まで車椅子で冒険。
誰からも教わってないけど、進み方、曲がり方、ゆっくりと試していく。
調子に乗って乗ってグイグイ進んでいると、すぐ止まれなくなるので(笑)、スピードに注意。
小回りも利くので問題無く給湯器からお湯をゲット。
持ち込んだティーバッグを入れ、これで明日はお茶が飲める。嬉しい。
夕方、執刀してくれた先生が様子を見に来られた。
半月板は問題なかったが、やはり内側側副靭帯が伸びてしまっているので、
今後、膝が内側に入りやすい状態にはなってしまうだろう、とのこと。
仕方ない。気をつけて過ごすしかないな。
膝は手術中はしつこり曲げられていた、とのことで、
「リハビリ、頑張りましょうね!」と去って行かれた。
本を読みながらうとうとしていると夕食。
煮魚に白菜のお漬物、お味噌汁にご飯。
温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、
こちらの病院食は私の口にとても合っている。
美味しくいただいた。
点滴が取れたので、お手洗いと歯磨き。ゆっくり時間をかけて安全に行う。
消灯までまだ時間があったが、うとうとしながら過ごし、そのまま夜へと突入した。
夜はやはり腰の痛みとの闘い。
2時間おきに目が覚めては、上半身を起こして腰を伸ばす。
普通に座っているだけでも楽だ。
そうしてなんとか長い夜をやり過ごした。