今年はコロナ禍で思った登山が出来なかったわりに、大好きな低山にはアタックすることが出来て嬉しかった。
そんな2020年を締め括るのはこちら。
なんだかんだで大晦日になってしまったが(笑)、新年を迎える準備も整ったので始発に乗って正丸駅へ向かう。
登り納めと言えば2年前の前十字靭帯断裂のケガをした表尾根登山がトラウマ。
この後単独登山も何度もして来たが、やはり何事もなく歩き終えられるよう緊張する。
駅前の登山ポストに届けを出して午前8時出発。
中丸屋さんはコロナの期間中は休業だそうだ。
約20分歩いて民家の先にある正丸峠に向かう登山道に入る。
枯れた沢沿いに歩く。
滲み出た水も凍らない気温。
約25分歩いてお茶屋までの急な階段を登ると正丸峠到着。
前日の雨が空気の汚れを流してくれたのか、気持ちよい空がどこまでも広がる。
大きく深呼吸して先へ。
6回目?くらいとなるこのコース、葉の落ちたこの時期に歩くのは久しぶり。
太陽に導かれるように細く続く山道を進んでいく。
小高山、五輪山…と続くはずが、巻道の案内。
登れないこともなかったが、素直に巻く(笑)。
そこを過ぎるとすぐ伊豆ヶ岳の男坂分岐。
自己責任のこの岩壁、私は行ったことが無い。
今回もスルー。
女坂も崩落しているようで、関東ふれあいの道を辿る。
午前9時40分、山頂到着。
昔はお茶屋まであったという少し広い山頂には、まだだれも“いず”(笑)。
日差しが温かったが、休憩はこの先でとることにし、
360度広がる晴れやかな眺望を堪能。
ここからはアップダウンの繰り返し。
枯葉に埋もれて滑りやすく歩きづらい斜面をグッと下り、
グッと登り返してたどり着いたのは
3年ぶりともなると、山頂標や道標も新しくなって気持ちいい。
尾根道のため時折吹く風が冷たく、
東屋で荷物を下ろし休憩。
今回、ポットに入れて来たのは具無しのお味噌汁。
程よい塩気と温かさが心をほぐしてくれる。
ここからまた、グッと斜面を下る。滑りやすくてペースがおちる。
でもこんな素敵な景色に出逢わせてくれる。
アップダウンを繰り返し、ひたすら続く一本道。
樹林帯が途切れた、と思ったらそこは鉄塔跡。
3年前より手が入り、ハイキングコースというものが出来たらしい。
軽自動車が1台通れるような平らな道が、アップダウンの山道と平行して作られている。
平らな道にはトラロープが張られていたりして、果たして歩いていい道だったのかわからないのだが、
踏み跡の通り、斜面を下って行ってしまい、
そのバイパスに出てホッとするような場所が1ヶ所あった。
あんなコース、記憶に無いから、本当は下りではなく登っていく道を歩くのが正解だったのだろう。
バイパスは無事本道に合流し、
その先も二手に分かれたりしながら、
午前11時20分、天目指峠到着。陽の当たらない東屋で風を避けながら補給休憩。
握って来た梅おにぎりのクエン酸が染みる。
それにしても、ポットのお味噌汁は優勝だな!
風と言うより日陰のためか、体が冷えて来たので10分ほどで休憩を終え、最終目的地子の権現までもうひと歩き。
ここに来てのアップダウンがこのコースのキモであるわけだが、
なんとなく先が見えて来たので辛くない。
4つほどのピークを越え、午後0時20分
子の権現到着。
子年の登り初めと登り納めをここで出来てよかった。
御朱印をいただき、古いお守りを納め、
お詣りと鐘撞き。
大晦日の静かな境内はさしづめ、嵐の前の静けさ、といったところか。
あとは吾野駅に向かって下るだけ。
陽の当たらない道をジグザグ歩き、
午後1時05分、表参道入り口に到着。
あとは車道が3キロほど続く。
いつもならここにある有名なうどん屋【浅見茶屋】で昼食をお世話になるのだが、
今年の営業は29日までだったので、古民家の写真だけ撮らせてもらう。
スマホもアンテナが立ち、帰りの時刻表を確認。
どうやら午後2時09分の電車に乗れそうだ。
午後1時50分、吾野駅到着。
大晦日まで開けてくれている駅前のお店でご褒美を買い、
今年一年、無事に登山を楽しめたことにこっそり乾杯した。