先日の大山登山で山への気持ちを再確認出来た私。
早く次の山に登りたくて天気の良さそうな土曜日に向かったのは中央線沿線のこちら。
実はこの山、地図を見てコースタイムや標高差におののき、後回しにしていた山だった。
でも、今なら楽しく登れる気がする!
しかも、いろいろ調べてみると、山頂直下が岩場の危険な寂ショウ尾根を通るコースではなく、沢沿いを登る変化に富んだコースもあるらしい。
さらに、林道歩きが長いが、温泉に繋げて歩くことも出来るようだ。
実際歩いた方々のレポートをいくつも読み込んで、土曜日早朝笹子駅へ向かった。
意外にも15人くらいの登山客が降車した。
改札内でお手洗いを借り、駅の外で朝ごはんのおにぎりを頬ばる。
駅前にはかの有名な笹子トンネル開通の大きな記念碑。
身支度を整えて8時15分歩き始める。
登山口までは約30分ほど。
駅からすぐにあるこちらで、“笹子餅”を購入。
その昔中央線の車内で販売されていたご当地銘菓である。
今はこちらでしか購入することができない。
大きなトラックがビュンビュン行き交う国道を大月方向へ進み、案内板に従って左折。
途中集落の中をしばらく進むが、随所に案内板が設置されてあるので迷うことはなかった。
中央高速を渡る橋を過ぎると公園のゲートに着く。こちらを開けてさらに先へ。
沢に沿って作られた林道はそれなりに傾斜もあって、汗が滲み出てくる。
ゲートはあるものの、車は進入できるようで、何台か走り抜けて行った。
9時20分大鹿沢ルート登山口到着。
ここで一呼吸休み、山の中へ。
しばらくは沢沿いの樹林帯を斜めに切って登っていく。
整備されて歩きやすい道だ。
途中の崩落箇所もご覧のとおり。
樹林帯が続くが、流れる沢がとてもキレイで、マイナスイオンを全身に浴びながら歩く。
標高が上がったか、少し空気がヒンヤリとして来た。
気がつくと沢の音も静かになっている。
こんな看板があるということは、
ここから急な斜面に取り付くと言うことか。
ここで腰を下ろして補給休憩を取る。
5分ほど休み、ツヅラというより斜めに長く切ってある形の登山道を黙々と歩く。
登山口から約1時間。
難路との分岐点に到着。
難路には滑滝があるらしいが、私は巻道を行く。
斜め道はまだまだ続く。
空が近くなって来た。稜線はまもなくだろうか。
潰れた小屋跡があったが、作業小屋かな。
樹林が開け、小川と草原と青い空、というまるで絵本のような景色のところにでた。
沢の音がかわいく響く。
ここでのんびりしたいくらいだ。
今日選んだこのルートは本当に沢がキレイで植物もみずみずしく輝いている✨
11時20分防火帯に着く。
振り返って見える山々も美しい。
しかし直登の足元は滑りやすくて歩きづらい。
山頂と大谷ケ丸の分岐点まで来た。
下山もここまで降りてくるポイント。
アプリを見て山頂がまもなくであることを確認。
再び樹林帯に入るが斜めに切ってある道は疲れた体にも歩きやすい。
途中ルートが分かりづらいところがあったが、幸い下山してくるトレイルランナーがいたので助かった。
白峰神社。まだまだ先の長い今日のトレックの無事を祈って手を合わせる。
水たまりがあり、これが鎮西ケ池?
山頂の賑わいが聞こえてきて
11時55分山頂到着!
初狩駅方面からの登山者だろうか、山頂は意外にも多くの人が昼食を楽しんでいた。
情報通り山頂は狭く、富士山雲に隠れてしまったので私は写真だけ撮って下山し、他のところで昼食をとることにした。
大谷ケ丸との分岐点まで降りて来てランチ。
しかしせっかく早朝のコンビニでカップラーメンを購入したというのに、
キッチンにお湯入り水筒を忘れるという痛恨のミス(笑)
結局補給用の甘いデニッシュパンを食べてエネルギーを満たした。
10分ほどで食べ終え、先へ進むことにする。
ここからはあまり歩かれていないルートになるのでアプリを見ながら慎重に。(便利になった)
尾根や沢筋などがあるわけではないすり鉢状の森の中を踏み跡とアプリを照らし合わせながら進む。
写真を並べてもスリリングなファインディングを思い出す。これで霧に包まれていたりしたら冷静さを欠くところだ。
道が登りになると踏み跡が分かりやすくなっ
た。
13時30分大谷ケ丸到着。樹林に囲まれて眺望はない。
一応ここまで順調に来られている。
しかし最後に1時間以上の林道歩きが待っている。
地図を確認して、先へ進む。
次に目指すのは米背負峠(こめしょいとうげ?)であるが、道標にあるのは湯ノ沢峠ばかり。
改めて地図を確認すると、この道は遠く大菩薩嶺までを結ぶルートなのであった。
ちょうど昨年、行こうと思って調べた大藏高丸の名前があったので、この辺りもう少し研究してみたい。
米背負峠まで下りる途中、トレイルランナーとすれ違った。
米背負峠から天目山温泉に下るというと、湯ノ沢峠から女性の方がそのルートで行くと行ってましたよ、と教えてくれた。
そしてちょうどその峠で女性を見かけたが、追いつくことなく先へ下りて行かれた。
道標が設置されているのでルートは正しいようだ。
しかしこの先の沢沿いの道も登山道が不明瞭で
沢に導かれて道を外してしまわないようアプリで細かく確認しながら下った。
沢沿いにありがちな、石のゴロゴロした登山道が沢から離れていくと、
14時30分やっと林道に出た。
ここからは寂れた林道を温泉に向けて歩くだけ。
しかし、後々のバスの時間などを鑑みると少しペースを上げてコースタイムを20分ほど巻いて15時30分くらいに到着したいな、と思うところであった。
ここで山道から解放された安堵感からか途端にお腹が空いて来た。
まだ1時間歩かなければならないので私は山頂で食べそびれたこちらを補給することに。
小粒の草餅が5つ入り、歩きながらでも食べられる感じ。
よもぎ?笹?の香りが程よく、甘さも控えめなお団子を頬張りながら林道を進んだ。
いつの崩落なのだろう?
かろうじて歩行者が通れる分だけ土砂を省いてくれてあったが古いレポートには完全にアスファルトを覆い尽くした崩落の写真もあった。
イガ栗が一面に落ちていたり、
アスファルトに穴があいていたり、
その寂れ具合は著しいものがあった。
今日は一日登山日和だったな、と景色を見渡す余裕も出来、下り道になったら走ってみたりして、
15時15分、初めて天目山温泉の文字を見つけた。
となると、もうすぐ…
燈火のないトンネルの登場だ。
すぐ取り出せるところに入れておいたヘッドライトを取り出し、ためらうことなく中へ。
コウモリがバサバサ飛ぶでもなく
蜘蛛の巣だらけでもなく(笑)
いたってキレイなトンネルをあっという間に通過。
ライトがあったから安心して歩けた。
すぐにゲート。
治山工事中、とあるが、きっとこの林道は自然に還っていくんだろうな、と思う。
さらに林道は続いており、温泉はどこだ?とキョロキョロしたら、
2つ目のトンネル発見。
こちらは現役のキレイなトンネル。
100メートルくらい?で抜けると
天目山(てんもくざん)温泉到着!
時刻は15時33分!素晴らしい!
ここは大菩薩嶺上日川峠と甲斐大和駅をつなぐバスのルートになっており、
自家用車利用者だけでなく、大菩薩嶺から帰宅する登山者も多く、館内は混雑していた。
帰りのバスの時間を確認し、30分ほどのんびりと汗を流す。
ここはお食事も美味しいそうだが、今回はグッと我慢。
予定通りバスに乗り、甲斐大和駅から東京を横断し、19時過ぎに無事帰宅することが出来たのであった。