「山登りをやってみたい」と言われることはおかげさまで結構ある。
しかし具体的に日程や道具の相談を受けることはまれ。
そんな中、「山登りをしたいので一緒に靴を見に行って欲しい」と連絡があり、買い物をした友人と、デビュー登山をして来た。
合わせた休みのちょうど1週間前、関東地方は大雪に見舞われた。
そのため、近郊の山々は擬似雪山体験が出来るようであったが、何せ今回の同行者は山デビュー。
なるべく雪のないところ…と考えて選んだのがこちら。
そうしたらなんと、彼女はこの近くの出身で、ここも小学生くらいの頃に遠足で来た、とのこと😅
「でも全然覚えてないから嬉しい!楽しみ!」
そんな言葉に励まされ、8時36分、登山スタート。
まずは駐車場に新しく設置された田部井淳子さんの記念碑に手を合わせる。
どうやら同行者の彼女の郷の名士だったそうだ。
田部井さんは川越出身だったのか…。
私もこの山は約10年ぶり。
このブログを始めてからはご無沙汰していた。
うろ覚えの山道をのんびり進んでいく。
このキノコのことも彼女は知っていた。
10分ほどで鳥居のある男坂女坂分岐到着。
運動神経の良さと、遠足じゃこっちは行ってないだろう?と思って男坂へ。
こんな水場があることも忘れていた。
いきなり両手を使うような岩場となり、息も上がってくる。
ここまでサクサク来ていた彼女も、「お尻の筋肉筋肉がくるねー!」と。
約15分ほど岩場と格闘し、鳥居のある金比羅神社に10時13分到着。
おかげさまで良いお天気に恵まれ、
富士山にも会うことが出来た。
多くの人が絶景を堪能していた。
しかし私たちはまだ序の口。
標高が高くなくても絶景は楽しめる!と力説しながら、
眺望の無い日和田山山頂へ(笑)。
北東方面にわずかに広がる都心の景色を堪能し、
置かれていたスタンプをしっかり押して
冷たい風が吹き抜ける山頂をそそくさと下山する。
私たちは次に高指山を目指した。
樹林帯を進んでいくと舗装路に出て、残雪に滑らないよう注意しながら
9時53分高指山到着。
廃屋となった建物の横から南西方向が見渡せた。
このあと、舗装路をしばらくいくとお手洗いと売店があり、
山道に入って少し登ると10時20分物見山到着。
山頂標の近くは賑わっていたので少し離れたところでイスを広げて少し早いけれどお昼ごはん休憩。
初めての山メシ、もしスープまで飲み干せるならぜひカップラーメンを!と伝えたところ、
彼女はBIGにて参戦(笑)
心強い(笑)
お湯がすぐ冷めるこの季節、バーナーを持参して熱々のお湯でカップヌードルをいただく。
塩気がたまらない!
食べ慣れているというカップヌードルがまた一段と美味しく感じる、と伝わったようで嬉しい。
一杯を食べ終わるくらいがちょうど良いブレイクタイム。
ここからの散策路をのんびり歩きながら
11時38分北向地蔵到着。
今までだと、ガイドブックの通りここから五常のの滝を経て武蔵横手駅へ出るのだが、
今日はもう一駅向こうまで行こうと思う。
謎の響き【ユガテ】
ここを目指してさらに歩いていく。
最初の男坂はキツかったけれど、そのあとは歩きやすくていいね」と彼女。
心配されたニューシューズのトラブルは無いようだ。
一足早い新緑を見つけて、このところの温かさを感じる。
途中日の当たらないところの凍った残雪を慎重に進み、
まるで異空間への入り口のようなトンネルを抜けると
12時26分、本当の異空間【ユガテ】に到着。
おとといまでは雪が残り、一面真っ白だったそう。
ここでブレイク第二段。
お湯を沸かしてインスタントコーヒーとアップルパイをいただく。
彼女がアップルパイ好きでよかった❤️
茎が上をむいているこの花は梅だろうか?
豊かな枝ぶりで見事だった。
他にもたくさん植物が植えられているらしい。
民家がすぐそばにあるユガテ、は今やただの地名である。
稜線では時折強い風が吹き抜けで行ったけれど、ユガテではその景色そのもののようなのんびり暖かな時間を過ごすことができ、
今日の行程の最後を気を抜かずに進んでいく。
小さなアップダウンを繰り返して辿り着いた橋本山。
私有地であるというここからの景色も、植物が伸びてあまり広がらなかった。
ここからはザレた下り道を慎重に進み、
13時43分福徳寺到着。
重要文化財のある由緒あるお寺だ。
無事に今日の行程を歩き終え、駅まで数分歩く。
30分に1本の電車ももう間も無く。
友人も初めての山登りを楽しんでくれたようで、私も嬉しい一日だった。
このあと、一刻も早くビールにありつくため、飯能駅から特急に乗ったことはまた別の話(笑)。