お医者さまからのお許しも出たことだし、早速密かに買い替えたリュックと靴を試したくて、出かけたのはこちら。
武蔵五日市駅から徒歩3~40分のところにある、“南沢あじさい山”。
こちらは私有地ということなのだが、
オーナーの方がコツコツと植えたあじさいがいまやその斜面を埋めて見事な景観を作り出していて、
この時期しか見られないこともあり、ずっと気になっていたところだった。
梅雨らしい空模様か続く昨今だったが、とりあえず土砂降りじゃなければいいや、と平日の朝、大混雑の地下鉄に乗り込む。
どんよりとした空は、あじさいを見るにはふさわしいのかもしれない。
10時、武蔵五日市駅に到着。
今まで何度も降り立っていた駅だったが、コンビニの右側に北口があることを初めて知った。
階段を上ると、すでに道標があり、進むべき方向を記してくれている。
準備をして歩き始める。
事前情報から、この道標が細かく設置されているので迷わず行ける、とのことだったが、本当に適切に設置されていて感謝。
森の案内人?zi ziもいたるところに。
もう少し歩くのかな、と思ったけれど、30分ほど車道を歩いてあじさい山の入口に到着。
テントで入山料(瀬音の湯セット券1250円)を購入し、確認用の赤い毛糸のリストバンドをもらって、入山。
肩の高さほどあるあじさいのトンネルが、異空間へと誘う。
ほどなく、空間が開けて、あじさいの植わっている斜面に出た。
メインの道もあるが、
斜面に作られた道からも登って行けそうだったので、そちらから登ってあじさいを上の方から眺め、メインの道を下っていく。
途中、歌手加藤登紀子さんが今年植樹した可愛らしいあじさいも。
あじさい山自体は全部歩いてもほんの数百メートルというくらいの規模だと思うのだが、
ふくよかに開いたあじさいの一房一房が魅力的でカメラを向けずにいられない。
あちこち歩き回って、約40分ほど楽しんだ。
ここからは、瀬音の湯に向かって下山していく。
あじさい山の折り返し地点まで登り返して金比羅尾根に向かって斜面を登っていく。
歩きやすいこともあり、ケガをしたことを忘れてしまうほど快適に歩くことができた。
身体中から流れ出る汗も、ここまでくると清々しい(笑)。
迫力ある斜面が続き、金比羅尾根に合流。
ほどなく林道へ出て、見覚えのある立体交差の場所へ出た。
ここから、多くの人は金比羅山に向かうようだったが、私はこの先、星竹林道ではなく山道を歩いて瀬音の湯に出たかったので、
日の出山方向に進むことに。
あー!この緑の空気!
踏みしめるぬかるんで少し柔らかな土の感触!
耳元をかすめていく虫の羽音!
そのどれもが久しぶりの私にとってとても愛おしく、顔がにやけて仕方なかった(^^)
金比羅尾根を約10分ほど歩いて、分岐に到着。
地図を確認して横根峠方向に進む。
作業路のようで、車が通れるほどの幅があったが、歩く人はそんなに多くない模様。
何度か仕掛けられたトラップが顔の周りにまとわりついた。
つづらの道を下っていくと約15分ほどで横根峠に到着。T字の峠だったが、道標はクロスしている。
地図で確認すると、すぐ近くに鉄塔があり、そこを抜けていくようだ。
周りを見回して鉄塔に出る細道を発見。踏み跡もそこそこあったので、コンパスで確認しながら進んだ。
鬱蒼とした樹林帯は日差しも届かず薄暗かった。しかし、整備された(うちに入ると思う状態)の登山道は確実に高度を下げていき、
車の音が聞こえてくると、林道が見えた。
しかし、この取り付きは湧き水が流れて足場が悪く、設置されたトラロープを頼りに後ろ向きで下りた。
一応登山口の案内板が出ているが、ここを入る人はかなり勇気がある。
車道を道なりに下りていくと畑と集落の風景。
目的の瀬音の湯まであとちょっと。
本当は直接アプローチする橋があつたのだが、現在工事中とのことで、
一度十里木のバス停まで出てからのアプローチとなった。
12時50分、瀬音の湯到着。
平日ということもあり、のんびりと汗を流すことが出来た。
帰りは十里木バス停まで歩いたが、お風呂上がりにいただいたビールが程よく気持ちを和らげてくれ、
夕方5時に地元の駅へ帰り着くことが出来たのであった。
短い行程であったが、土を踏みしめる感触、湿度の高さに立ち上る緑の匂いなど、
懐かしくて嬉しくて、
今年の夏のイベントが頭の中に次々と浮かんだのであった。